2014年01月08日

吉田鉄郎、藤井能三そして宮林彦九郎

『吉田鉄郎、藤井能三そして宮林彦九郎』

 昨年12月、東京のH氏と同行して福野の吉田鉄郎の作品を訪ねる機会がありました。
巌浄閣、五島家離れ、その他の住宅や作品を見てまわり、
最後に伏木小学校校庭に建つ藤井能三銅像を訪れました。この像の台座が吉田鉄郎の作品とのことです。
吉田の妻は藤井能三の孫娘です。帰ろうと校庭を歩いていたところ教頭先生が校内に招いてくださり、
藤井能三と伏木港について詳しく教えてくださいました。

富山県で育った方なら誰しも藤井能三のことは学校で習っているのではないかと思います。
藤井能三は幕末から明治期にかけて活躍した人です。
能三は越中の米輸送のために倶梨伽羅の峠に車道を開き、
直江津まで直行できる蒸気船の航路を開き、さらに三菱汽船の誘致をしました。
そのために伏木港の整備に尽力し、その後自ら船会社も設立しました。
このような藤井能三のはたらきに協力した人の一人が新湊の宮林彦九郎です。

 1月11日(土)に歴史的建造物委員会では射水市に建つこの宮林家の見学会を催します。
宮林家は19C前半から海運業に乗り出し、
幕末から明治期にかけてこの地域に広大な土地を所有していました。 
幕末期に前田家14代藩主慶寧の4女慰姫(有栖川宮威仁親王に嫁ぐ)が
少女時代に身を寄せていた家で、家の周囲には堀を巡らせ多くの土蔵をもつ豪装な屋敷です。
慰姫の居住していた座敷も残っているそうです。

住宅として使っている建物なので見学の機会は少ないと思いますのでぜひご参加ください。
見学ご希望の方は14時50分に宮林家前にお集まりください。
場所がわからない方は歴史的建造物委員会 丸谷(マルヤ)まで問い合わせてください。

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伏木小学校校庭に建つ 藤井能三の銅像



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2014年01月01日

新年のごあいさつ

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あけましておめでとうございます
6月から活動をはじめた「歴史的建造物委員会」・・・「れきけん」も新しい年を迎えました。
昨年は土蔵についての勉強会を2回というゆったりペースで動き始めましたが、
今年は新年早々に松井郁夫氏の講演会、その後古色仕上げのワークショップ、
左官のワークショップといろいろと予定しています。

そしていよいよヘリテージマネージャーの養成講習会に向けての準備が開始されます。
富山県にもそう遠くない時期にヘリテージマネージャーが誕生することになります。
ヘリテージマネージャーって何?どんなことをする人たち?
という質問をされる方もきっと多いと思います。
3月にその質問にお答えする講演会を予定していますのでぜひおこしください。
このブログでもご案内いたします。

「れきけんは」はこれからますます多くの活動をおこなっていきます。
どうぞよろしくお願いいたします


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昨年ヘリテージマネージャー大会が島根県で開催されました。
そこで富山県ヘリテージマネージャ育成に向けて背中を押されてきました。
大会出席の帰りに寄った奥出雲では田部家土蔵群の美しさに感動しました。
昨年は土蔵を見る機会の多い年でした。

by丸谷
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2013年11月25日

島根県・石見銀山

世界遺産の街、島根県・石見銀山(いわみぎんざん)に行ってきました。
10月19日・20日 島根県松江市で開催された、ヘリテージマネージャー協議会総会・大会のあと、
足を延ばして見学してきました。

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赤い、石州瓦(せきしゅうかわら・凍害に強いのが特色だそうです)と塗り壁の街並みが続きます。
江戸時代頃まで、日本は、世界でも有数な銀産出国であって、その産出の中心が、
石見地方でした。
戦国時代は毛利元就が、江戸時代は幕府が直轄しました。
毛利元就が強かったのがよくわかります。
元禄時代を境に、銀の産出は減っていったようです。
その後も、大森石見銀山は、明治大正昭和の初めころまで、石見地方の行政の中心でした。

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漆喰塗の家と、土壁の家の街並みです。

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後ろの山に載ったような家。昔話の世界に引き込まれたような、感じがしました。

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石見銀山で大きな役割をされた商家だった、熊谷家(重要文化財)。これは中庭。

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居室・台所・浴室などが当時の姿、生活、歴史を身近に感じさせてくれます。

このような、町並みが残っていたことが凄いと思いました。
残っていていたからこそ、保存や復元が出来て、歴史を伝えてくれます。

by池田
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2013年10月30日

日本の住まいと職人技術


本と講演会のご案内です

「日本の家」 空間・記憶・言葉  中川武 著

日本の家―空間・記憶・言葉日本の家―空間・記憶・言葉
中川 武

TOTO出版 2002-06
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日本の伝統住宅を構成する様々な要素には、それらにまつわる多様な言葉があります。
本書ではそれに含まれる歴史の流れや意味について25の具体的なものの名前を通して語られています。
本を通して伝統的な日本の家屋に対して氏の慈しむ思いが伝わってきます。
読んでいて教えられること、気付かされることの多い本で私の愛読書となっています。

「囲炉裏」について書かれた中に氏が生まれ育った
富山県富山市の家に囲炉裏が切ってあったことがかかれています。
富山県出身ということでなお親近感をもち、いつか機会があればぜひ直接お話しをうかがいたいと
長いこと望んでおりました。それが実現するのが次にご紹介する「平成25年度建築文化講演会」です。

11月4日(月祝日) 14:00から16:00  無料
サンシップとやま 1階福祉ホール にて開催されます。

内容は「日本の住まいと職人技術」ですが
これも長いこと取り組んでおられるアンコールワットのお話もお聞きできそうです。
事前に申し込むことになっておりますが、当日会場へ行っても大丈夫とのことです。
ぜひご参加ください。
by丸谷


平成25年度建築文化講演会.pdf


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