2013年10月17日

土蔵復元現場勉強会のご報告

土蔵の勉強会
2013年10月14日(月・休)午前、富山県民会館分館・内山邸にて勉強会がありました。
内山邸は、柳原文庫という土蔵を、上野教授の指導で職藝学院が復原工事をされています。
その土蔵を見学しました。最近は、土蔵の工事は少なく、骨組を見ることが出来るのは貴重です。
講師は、富山県左官事業協同組合理事長・夏見氏、小橋(こばし)左官親方・小橋氏にお願いしました。
参加は27名でした。

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●その土地の材料で作る。
昔は、高価な材料は使えなかったので(今もそうですが)、地元の材料を使ったそうです
土、竹、木、縄など。昔は他地方の物は、運び賃が高いです。宅配便は当然ありません。
この文庫は、壁は土です。下地は竹木舞。
竹がない地方は、スギ木舞というところもありました。
一般住宅は、壁下地には竹とススキを使いました。

昔の集落は、家は同じような材料を使うので、同じような色の家が並びます。
現在は、大量に作って、発達した配送システムで送るので、
地元の材料にこだわることは出来なくなりました。その判断は皆様に。


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●丁寧に。
偶然に、竹木舞の工事をされていたのは、
前回、土蔵の見学会の講師をしてくださった左官の石ア氏でした。
縄の結び方を教えてくださいました。要は緩まないことです。
一つ一つ結ぶのだから、大変ですね。こうやってしっかり作られたものは丈夫です。
2つ前の写真の角に写っているのは、講師の夏見氏。

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●既存の3連の土蔵
3種の違った用途の土蔵です。奥に茶室があります。
この土間は、セメントと土を混ぜたもの。『三和土風』仕上げ

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●左官は昔、官位(役人)だった。
現場見学の後、夏目氏、小橋氏より、左官の歴史、材料について説明がありました。
昔は宮殿やお城に出入りするために、左官や大工は官位だったそうです。

●漆喰は外部用
漆喰は土壁に比べて防水性があるので、外壁の最終仕上げに漆喰を塗ります。
それほど予算を掛けられない多くの家では、室内に漆喰を塗らなかったそうです。

●黒漆喰は高価だけど・・
江戸幕府は、武家屋敷に白漆喰を使うので、町民には白漆喰を禁止しました。
そこで、お金のある商人は、家に黒漆喰を塗ったそうです。
墨を混ぜたり、漆喰の水分を取ったり手間取るので、実際はお金がかかったそうです。
それでも左官職人に依頼したのは、商人の『粋(いき)』なのでしょうね

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●フレスコ画
記憶に残ったのは、ミケランジェロ作・バチカン宮殿システィーナ礼拝堂の天井はフレスコ画。
フレスコ画の技法は漆喰が渇く前に絵を描くことだそうです。
そうすると顔料が漆喰に染み込み、耐久性のある絵になるそうです。
分割するにしても、凄いスピードで絵を描いたのでしょう。

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敷地内に彩りを加えるホウキギ、美しいですね。

●ありがとうございました。
参加された皆様、講師を引受けてくださった夏見様・小橋様、工事を見せてくださった石ア様、
公開してくださった職藝学院様、内山邸の皆様、ありがとうございました。大変勉強になりました。

by 池田




posted by 富山れきけん委員 at 21:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動>活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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